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改製原戸籍と改製原戸籍謄本

改製原戸籍とは?

改製原戸籍とは、法改正などで戸籍の制度が変わり、それにともなって戸籍が新たに作り変えられたために使用されなくなった古い戸籍のことです。

改製原戸籍の正式な読み方は「かいせいげんこせき」ですが、実務上は「かいせいはらこせき」や「はらこせき」と呼ばれることもあります。

一般的にあまり知られていませんが、戸籍は、法令などの改正によって様式や書き方が変更されることがあります。

この変更により、それまでの戸籍は閉じられ、新しい様式や書き方に合った戸籍へと作り変えられます(このことを「戸籍の改製(こせきのかいせい)」といいます)。

その結果、「作り変えられる前の古い戸籍」と「作り変えられた後の新しい戸籍」の2種類の戸籍が生まれます。

この、「作り変えられる前の古い戸籍」のことを「改製原戸籍」といい、改製が行われた役所で保管(※)されることになります。

戸籍法施行規則等の一部を改正する省令により、平成22年6月1日より保存期間が150年に変更されました。ただし、平成22年5月31日以前の戸籍の保存期間は80年間でしたので、保存期間経過を理由に廃棄されている可能性もあります。

戸籍の歴史

明治の初期に戸籍制度が始まってから現在までに、何度も法改正が行われてきました。それにあわせる形で、戸籍の改製も行われてきました。

もっとも最近の改製は、平成6年の法務省令により行われた改製です。

この平成6年の改製によって、戸籍をコンピュータで管理することが認められ、これまで紙戸籍にタイプライターで記載するという方法から、コンピュータで処理する方法へと変わりました(これを「戸籍の電算化」といいます)。

戸籍の電算化により、B4の縦書きからA4の横書きに様式が変わり、項目ごとに見出しも加えられ、従来より読みやすくなり、名称も、戸籍謄本が「戸籍全部事項証明書」に、戸籍抄本が「戸籍個人事項証明書」へと変わりました。

まだ平成6年の改製が済んでいない自治体もあります。その自治体では、従来の縦書きの戸籍(昭和23年式戸籍)が現在の戸籍として使用されています。

平成6年以前には、昭和23年の民法改正により改製が行われています。さらには、大正4年と明治31年、明治19年にも改製が行われています(実際に改製がおこなわれた時期は自治体により異なります)。

つまり、平成6年以前に生まれた方なら、平成6年に戸籍が改製される前の戸籍(昭和23年式戸籍)は「改製原戸籍」となっていますので、平成6年に戸籍が改製される前の改製原戸籍(昭和23年式戸籍)、平成6年に戸籍が改製された後の現役の戸籍(平成6年式戸籍)の2通の戸籍が存在することになります。

同じ理屈で、昭和23年以前に生まれた方なら、昭和23年に戸籍が改製される前の改製原戸籍(大正4年式戸籍)、平成6年に戸籍が改製される前の改製原戸籍(昭和23年式戸籍)、平成6年に戸籍が改製された後の現役の戸籍(平成6年式戸籍)の3通の戸籍が存在することになります。

なぜ相続手続きには改製原戸籍が必要なのか?

繰り返しになりますが、改製原戸籍とは、新しい様式に作り変えられる前の古い戸籍のことです。

戸籍が新しい様式に作り変えられただけなのに、「なぜわざわざ改製原戸籍謄本を取らなくてはならないのか?」と疑問に感じるかもしれません。

様式が新しくなっただけでしたら、改製された後の新しい戸籍を取れば、同じ内容が書かれているでしょうから、新しい戸籍だけで十分な気もします。

しかし、相続手続きでは、必ず改製原戸籍謄本を取らなくてはなりません。なぜなら、改製される前と後とで、内容に違いがある可能性があるからです。

具体的には、改製前に死亡や結婚などで除籍された方の記載や、改製の時点で法律的に有効でない事項(離婚、養子離縁など)、認知に関する事項などは、改製された後の戸籍に記載されません。

つまり、「改製される前の古い戸籍に書かれていた内容が、改製された後の新しい戸籍に完全に書き移される訳ではない」ということです。

そのため、改製された後の新しい戸籍を見ただけでは、「どの事項が書き移されなかったのか?」を判断できません。

改製された後の新しい戸籍を取っただけでは、相続関係が判断できないということです。

このような理由から、戸籍の改製が行われた場合は、必ず「改製原戸籍謄本」を取得して、相続人に漏れがないか確認する必要があるのです。

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